株式会社スノーボール

熱狂するAI半導体相場の光と影

6月25日の日経平均株価は終値で前日比3191円高(4.6%高)の7万2366円で最高値を更新しました。これは、米半導体メモリー大手のマイクロン・テクノロジーの好決算が波及し、AI・半導体関連銘柄への買いがけん引したことによります。昨年末の日経平均株価は5万339円だったので、年初から約44%上昇しています。

しかし、7月17日の日経平均株価は、前日終値から一時4131円安い6万2704円をつけました。半導体メモリー大手キオクシアホールディングスはストップ安水準まで売られ、国内時価総額ランキング1位から5位へ後退しました。要因としては、メタのAIへの過剰投資や中国のAI新興の月之暗面(ムーンショットAI)の台頭により、米国を中心にAI企業の競争激化への懸念が広がるなど、投資家心理が悪化したことが挙げられます。

このように、日経平均株価はAI・半導体関連銘柄によって値動きの激しい展開が続いていますが、それを上回るほど激しい値動きをしているのが韓国市場です。

韓国総合株価指数(KOSPI)は昨年末に約4300だったところから、6月22日に約9000超と2倍以上に上昇し、7月23日現在は約7000で推移しています。

現在、KOSPIはサムスン電子とSKハイニックスの2社で時価総額の半分以上を占めています。つまり、たった2社の動向だけで市場全体を左右する構造になっているのです。サムスン電子とSKハイニックスの株式の2倍の値動きを目指すETFが上場してから、投機的な取引が増えたことにより相場全体の変動がより大きくなりました。現状、KOSPIは今年だけでサーキットブレーカーが8回、サイドカーは37回も発動されています。

AI・半導体銘柄がけん引する形で相場が上昇するいま、乗り遅れたくないという理由で市場参加者が増えていますが、多くの方が目先の高いリターンばかりに注目し、リスクを軽視している印象です。

人がリスクを軽視してしまう理由は、いくつかの認知バイアスにあります。人は無意識のうちに自分に都合の良い判断を下しやすく、不都合な情報を無視しがちです。また、過去の成功体験からだんだんと警戒心が薄れ、自分のスキルを過信してしまう傾向にあります。

長期投資においてリターンも重要ですが、どれだけ下落を抑えられるかということも同じくらい大切であることを忘れてはいけません。

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